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退職後の雑感(137)

  「退職後の雑感、医療費無料の問題」

 かって、武見太郎会長全盛時代に、医師会が保険医を総辞職したことがありました。その時、ある小児科医が言われていましたが・・・「あの時は、スゴイ数だった。高いお金を払うなら、ちゃんとした医師に診てもらいたと言うことなんでしょうか・・・1日中、多かったです・・・」と。
 自分の経験でも、深夜料金が医療費改正で上がった直後の数カ月は、深夜に熱で来るパターンの子どもの数が、減少していました。(・・・→が、しばらくすると、又、元に戻るのですが・・・)
 それが今は、多くの地域で、小さな乳幼児の場合は、無料(又は、少額)のケースが多くなっています。入院だけでなく、外来も、深夜の外来も。小児の時間外も多くて、小児の救急患児を集約化で受付けている救急病院では、てんてこ舞いの状態のケースが多いと思われます。
 深夜になって、喘息が急に起きたり、けいれんが起きたりと言ったケースで、ホントの急患で来院することがありますが、今は、頻回に起きる喘息の子どものコントロールが普段から出来ますし(発作がしばしば起きる場合、起きない様に、普段からしておくべきです・・・)、熱性けいれんが起きる子どもの場合(3カ月未満や中学生の熱性けいれんは、ないですが・・・)、「けいれん止めの座薬(8時間あけて2回使用)」があるので、前もって家族の方で使用可能です。
 小児科の場合、弁護士を通じての訴訟となると、そんなに多くはありません(忙しさの為にゆとりのなかった私も、かっては、何度も親御さんとの間でコミュニケーションの疎通を経験してきましたが・・・)。しかし、どの救急病院でも、他の科と比較しても、小児科でのトラブル数は多いと思われます。小児科医が(独りだけなので)診ないと言うだけで、怒り心頭状態になる親御さんも、現にいます。深夜でも、「救急病院なのに、何故、診ないのか・・・」と言われたこともあります。深夜、熱が下がらないから診て欲しいとの親御さんの要請で、深夜に病棟に足を運んだ経験を多くの小児科医が持っていると思います。しかし、小児科医の資源は限られています。小児科医も生身の人間なのです。
 いい医療は、どうしても、患者さん側との協力の元で出来ることだと思います。(行政の姿勢も、もちろん大切ですが・・・)
 財源が緊迫している中で、国民の多くが、保険を使って医療していると強く意識して、医療機関と関わるべきだと思います。無料だから、気軽にかかるってことがない様に、今以上に、行政側も啓蒙すべきだと思います。このままでは、皆保険制度、難しくなること、必至だと思います。

https://www.youtube.com/watch?v=_kcShBw3rdA(←100歳まで生きる為には)
https://www.youtube.com/watch?v=-oXvHpDbtOo{←セロトニン

 (令和4年5月8日、少し修正して、再掲)